青はふつう食品のパッケージには向かない色とされています。理由は単純、青色の食物がほとんどないからです。そう思うと、当たり前のような話ですが、食品のパッケージにはその食べ物の色を使うことが多いようです。粒マスタードには黄色、キウイフルーツには緑、ココアはブラウン、タバスコは赤、葡萄ジュースは紫色。これらが青色のパッケージだったらどうでしょうか?要するにあまり美味しそうには見えないだろう、ということです。
しかし何故なのか、パスタのパッケージには青が使われることが(多いとまでは言えませんが)珍しくないのです。パンやシリアルや米など他の穀物製品では青いパッケージはほとんどないことでしょう。イタリア料理のシンボルカラーである白・赤・緑とも違う色です。それなのにどうしてパスタの小麦色と青色が結びつけられたのか興味がつきないところです。一説によれば青色の「高級感」、そこから転じた「品質の良さ」のイメージを利用しているそうです。では、パスタ以外にはなぜもっと使われないのでしょう?とても上質なカレーやコーヒーやケチャップのパッケージに青色を使ってみたらどうでしょう?それはどう考えてもあまり魅力的ではないという直感とはまったく別の感覚で、パスタの青い包みには不思議と美味しさを保証するようなイメージが根付いているようです。
それなら、コーヒーの青い袋、チリビーンズの青い缶、オリーブオイルの青いビンもきっと同じ効果を上げるはずです。見慣れない色と食材の取り合わせを、食欲や購買欲を失うことなく効果的にデザインしてみたら面白いと思います。
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