モンステラが春から伸び続けていました。茎がどんどん伸び、葉が鉢植えを乗り越え、そのまま下に伸び続け、しだれ桜かコチョウランみたいになってきたところである日止まりました。下に下に伸びた葉に引っ張られて根が抜けないように、慌てて添え木をしたところでした。
ハイウェイを走っていた車がストップして地図を調べているみたいでしたが、そのまましばらく止まっているのかと思ったら、驚いたことに今度は猛然と、全く反対方向に伸び始めたのです。その勢いときたら、6ヵ月かけて伸びた”しだれ桜”と3ヵ月で同じ長さに到達したくらいです。同じ長さになったとたんその勢いはまた止まりました。くっきりと正反対に伸びてバランスを保った姿は、弓を引きしぼったかのようです。
ペパーミントも育っています。何かのオマケでついてきた「縁日の金魚」なのですが、水に差したら簡単に根を張ったので育て始めました。これまた天井知らずの勢いで上に上にと突進しつづけ、ある日重みに耐えきれず茎の真ん中から折れてしまいました。
さて凄いのはここからです。折れてしまった先端と、先がなくなってしまった茎を両方そのまま水に差していたら、片方は折れた茎の途中から自在に根を張り、何事もなかったように上に伸び続けています。もう片方は上に伸びる部分がなくなった代わりに、茎の下方から突然新しい葉が伸び出てきています。きっとまた伸びて行く先で茎が折れ、折れたところから根を張り、伸びてゆくのでしょう。
もうひとつ名前を知らない植物があります。これも伸びることは伸びるのですが、グリーンの密集地帯で育つすべを心得ているのか、縦というよりは横に、四方八方に、たいそうバランスよく伸びているのです。地味に、しかし気づいたころには上から地面が見えないくらい念入りに葉をめぐらしていました。(いろいろ写真を調べると、どうもバオバブの苗に似ているのですが)。
不思議なのはアイビーの枝。水の中で十分に根を張っていて、いつでも伸びてよさそうに見えるのに、春も夏も形を変えずに無言で過ごしていたかと思えば、なぜか秋に入ってから威勢よく新しい葉をつけているのです。遅咲きというのか、気紛れというのか。
教訓:植物がどう伸びるかは、植物にまかせておけばよいのです。
No comments:
Post a Comment