あるデザイナーが「音楽のプレイリストはUpとDownの2種類しかない。仕事に向かうときはUp、家に帰るときはDown」と語っていたのを見てなるほどと思い真似してみたことがありますが、あまり役に立ちませんでした。仕事に向かうとき気分を上げる曲(だけ)が聴きたいとも限らないし、家に帰るときはなおさら日によって聴きたい曲は様々です。結局、もう何年も、好きな曲を何でもプレイリストに入れてシャッフルするという聴き方を続けています。
この「好きな曲」の範囲が広いため、シャッフルすると妙な順番で思いがけない曲が並ぶことになります。ごくたまには、絶妙な順番で最高の取り合わせになることもあります。
「フィガロの結婚」序曲にThe Beatlesの「Blackbird」が並んだり、
Ben.E.Kingの「Stand by Me」にスウェディッシュ・ポップが続いたり、
映画「第三の男」のテーマの後がStevie Wonderだったり、
Michael Jacksonの次がThe Beach Boysかもしれないし、
Greendayに続くのがLouis Armstrongであったり、
フレンチテクノのDaft Punkにサーフ系のJack Johnsonだったり、
Noel Gallagherに続けてEnyaだったり、
Jazzy Hiphopの後が「パイレーツ・オブ・カリビアン」のテーマ曲だったり。
クラシックからスタンダードジャズ、ロック、パンク、Hiphop、ハウス、ラウンジ、Pop、サウンドトラック、ソウル/R&Bにホリデイミュージックまで(夏でもひとつやふたつ、クリスマスソングを聴くので)。何もこれらすべてに詳しいわけではなく、ただ好きな曲を集めるといかにも幅広いジャンルになってしまうのです。確かに音楽的にはまずまずの多趣味かもしれませんが、ラテンやカントリーはさっぱり分かりませんし、クラシックやジャズとなるとその多彩さ、深さをまだまだ到底理解しているとは言えません。ジャズやボッサをサンプリングするアンダーグラウンドHiphopの広がりは知りえるわけもありません。
それでも、知る限りの幅広い音楽をシャッフルすることの予想のつかない楽しさ、絶え間ない曲と曲の偶然の組み合わせの妙には飽くことがありません。ラジオDJになりたかったという子供時代の夢は今もまだどうやら生きているようです。
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