新しいスニーカーを買いました。と言っても7年間履き続けたスニーカーと同じ型を再び買ったので、新しいというのは当たらないかもしれません。7年前、ちょうど勤め始めた最初の年で、その年の夏の旅行前に購入したのが「初代」です。
以来、ロサンゼルスからパリまで旅はもちろん、引越しにも散歩にもダンスフロアにも、数え切れない時間と場所を一足のスニーカーと共有してきました。この靴が体重を支え、暑さ寒さから足を守り、衝撃に耐え、疲れを軽減し、自由と解放を体感させてくれました。車の持ち主が車を誇らしく思う気持ちと似た感じですが、あまりにも馴染んだためか、「いいものを所有している」ということをいちいち意識すらしなくなりました。本当にいいものとはそういうものかもしれません。
「2代目」も待っていたかのように足に馴染みました。別に違う型でも良かったのですが、足に慣れてしっくりくる靴を選ばない理由はありません。
そのまま新品を履いて帰ることにしたのですが、店員さんは擦り切れて年代物となった初代を受け取ると、こんな挨拶を掛けてくれました。
「また7年後にお待ちしています」
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