2013-05-06

326 Mid-Century Modern




カリフォルニア・モダンデザイン」の展覧会を観てきました。20世紀半ばの新素材や新技術の開発から発展した大量生産、ヨーロッパのモダンデザインの影響に、カリフォルニアの気候風土も相まって、自然環境に近接し開放的で快適な生活を可能にするモダンデザインとそれを体現する豊かなライフスタイル(ミッド・センチュリー・モダン)が大きく展開した、その軌跡を辿るものです。

ミッド・センチュリー・モダンといえば、合理的で無駄を省いた「モダン」でありながら、無機的で緊張感のあるシャープなモダンではなく、より親しみやすくどことなく愛嬌のある大らかな形や明るい色彩の建築や家具が思い浮かびます。今ではいわゆるお洒落な家具デザインの一カテゴリとしてお馴染みのため、改めての驚きはありません。しかしよく見れば、プラスティックやスチールを使いながらも温かみやユーモアを感じさせ、美しさと機能を両立させているというのは、驚くべき質の高さです。

モダニズムの起源は20世紀初頭のヨーロッパですが、この初期のデザイン運動が、世界の出来事や時代の流れを経て、やがてミッド・センチュリーの西海岸で結実したということです。すなわち、あるデザインがある日自然発生するものではなく、(当然のことながら)デザインを生み出す人々がいて、その人々の活動が時間や空間を越えていくということなのです。そのタイミングや場所は偶然整ったということはあるかもしれません。しかし、個々の人間のアイディアや、ものを生みだす努力や、優れたデザインの力の可能性を改めて認識させられました。

20世紀に起きたことは、21世紀にも起きるでしょうか?今が21世紀の初頭であるなら、21世紀のミッド・センチュリー・デザインはどんなものが見られるのでしょうか?すでに予測されている通り、今後デザインが単なるセンスやオリジナリティやコマーシャル性を越えて、世界の環境や生活の課題とより関連づけられるのであれば、今進展している新しい技術やライフスタイルと「モダン」がどう結び付けられるのか、楽しみで仕方ありません。

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