写真では伝わらないかもしれませんが、これは今まで見た中でも最高にきれいだったイルミネーションです。いま街を歩けば精巧で煌びやかなイルミネーションをくぐって楽しめる季節ですが、それと対照的なこの地味な景色が「最高にきれい」と思えたのは、こんな状況でした。
思うに、イルミネーションは、自分の他に誰も見ている人がいないとき一番美しくなります。この時は休日の早朝でした。クリスマスのイルミネーションは、夜中、日の出の明るさの中でもずっと点灯し続けていました。クリスマスの、といっても通りを横切るライトに星がついている程度ですが、この光景は表情豊かで雄弁でした。それに開店前の人気のない建物の窓からも光が道を照らしていました。
誰もいないところで灯っているライトは、妙ないい方ですが、その場の主役になります。点けられているのではなく自ら輝いているように見えるのです。
またどこかで、明け方のクリスマスイルミネーションを楽しめないかな、と思っています。