いちばん暑い真夏のさかりにクリスマス物語を作るということが、どんなにむずかしいかは、わかりきっていましたから。「身を切るよう寒く、雪がどんどんふっていました。アイゼンマイヤー先生は、窓から外を見ると、両の耳たぶがこごえました」などと、こしを落ちつけて、うまく書くことはできません―どんなにやろうと思っても、そんなことは、この8月には書けません。おふろにはいって、シチュー肉のようにあぶられる思いをし、日射病を覚悟しているんでは、ね!
(「飛ぶ教室」エーリヒ・ケストナー)
この本を読んだ頃に暮らしていたのは「窓の外を見ると両の耳たぶがこごえる」ような北国でしたが、それでも正反対の季節を想像力だけで物語るのがいかに大変かは十分わかりました。
作家でもさすがに想像力だけでは無理なときがあるようで、
暑さににえる思いで、うずくまりながら、たとえば雪合戦の光景を書くのは容易じゃありません。そういう時、わたしは木のベンチにぐっともたれて、ツークシュピッツェ山を見上げます。その大きな岩のさけめに、消えることのない、つめたい雪がきらきら光っています。―それを見ると、さきが書けます。
万年雪を見れば冬の光景が描け、椰子の実を見れば南太平洋の島が、化石を見れば恐竜の時代が想像できる、と言われてみればそうかもしれません。要はちょっとそんな気になるだけで、想像力は飛躍します。(後の細かいところは作家か科学者の仕事です。)
アルプスに行かなくても真冬を想像してみたいのなら、こんなfunnyなものも。
one of the awesome Coca-Cola campaigns.
さて、写真と文章と映像と音楽で、どこまで冬に近づけましたか?
音楽がクリスマスソングなんだけどビーチボーイズだから、カリフォルニアの青い空、白い雲、波、サーフィンなんかを連想させて、そのギャップがなんかいいね。
ReplyDeleteThanks for the comment, Hana!だっていま夏ですからね(笑)場所は北極なのに気分はカリフォルニアのビーチって、
ReplyDeleteまさにChill outでしょう?(笑)