2012-02-29
215 Ivy
It's a new star among my green fellows. Its name is simply, 'mini ivy' as I saw it at the florist's. Surely this is tiny, but with the leaves distinctively star-shaped, I guess it deserves more unique name. Actually it looks like Pterosaur. One of my other three ivies has leaves very similar to the head frill of Triceratops. There's only one ivy in my garden that has a traditional 'Ivy-look.'
2012-02-27
214 Pride & Prejudice
a scene from "Pride and Prejudice" 2005,
英国文学の名作と名高いJane Austenの「自負と偏見」を初めて読んだとき、小津安二郎の映画を思い出しました。19世紀の英国のジェントリと、20世紀の東京の市民生活がつながるのは、ある家族の娘の結婚を巡る(どちらかといえば他愛ない)物語という共通点です。どちらも、大した事件が起きるわけでもない日常の中で娘の結婚騒動にやきもきしながら、平穏な結末を迎えるというもの。話の本質はいわば"Boy meets girl" ―いや"Gentleman meets lady"―に過ぎないのであって、しかしどちらも巧みで、鋭く繊細な第一級の人間観察によってすぐれた物語になっているのは知られている通りです。
相続権のない娘たちが婿探しに躍起になる姿は滑稽ですが、それが将来を賭けた重大な仕事であれば真剣になるのも当然。彼女たちの羨望を集める荘園領主が専ら狩猟や社交や読書や芸事に時間を費やす(ように見える)貴族的な生活を送るのも、それが彼らのジェントリとしての仕事とあらば、いかに暇そうに見えても、なるほどその人生に対する真摯さは現代の仕事人と変わるところはないのかもしれません。
2012-02-20
213 Airport
There's no agenda when I go to airport just for fun. I walk through the departure lobby among passengers, go up to the open deck to see jets landing and taking-off. I'm not specially a dedicated jet-mania. I love to see this vast open space. I love airport because this is a gate to the most extraordinary thing human can experience --- flying in high speed.
Do you remember when you decide if you like boarding airplane or not? I remember the first time I knew I liked flying when I was young, was the time I was feeling the gravity during the take-off. I thought, "This is rockn' roll!"
2012-02-14
2012-02-12
211 Midwinter
どうしても不思議なことに、同郷の友人たちといつも意見が一致するのは、氷点下の気温が毎日続き、道は凍り、雪に閉ざされる北国の冬の方が「あたたかい」気がするという妙な話があります。
別に温かいわけは全くないのですが、雪が降るとあたたかく感じるとか、北国には骨まで寒さが沁みるような木枯らしは吹かないとか、はたまた北国の家の中は常にあたたかいとか、いろいろ言ってみてもどうも説得力はない。ないけれども、説明がつかなくても、「北国の冬はあたたかい」気がするのは本当です。
正しいか、正しくないかは別として、またすべて主観的な体験によるものという前置きをした上で、「あたたかい冬」とは何なのかといえば―
・北国の雪はさらさらの粉雪で、手のひらに載せても温度を感じない羽根のようなもの(本当は氷のように冷たいはずですが)なので、雨や霙のような直接的な冷たさがない。むしろフワフワと周りを舞い、軽やかに積もっていく雪が、張り詰めた冷気を緩和するクッションのような、遮断するカーテンのような存在になる
・空気が澄んでいるせいか、足元だけとか、手先が冷たいといったことがなく、身体に触れる空気はどこも同じ冷たさなので、ひとたび身体がその気温に慣れてしまえば「底冷えする」とか「背筋が震える」という感じはない
・雪が降り、積もると、そして大雪になればなるほど明るくなる。昼の雪はどこを見てもすべて雪雲のような灰白色でほの暗く、夜半の雪は視界はおそろしく悪いのに周囲はほの明るいという微妙な感じ、そして夕方の雪が相対的に一番明るく、日暮れと重なるせいか、空は薄明るいヴァイオレット色か澄んだオレンジ色になる。その明るさに気を取られ、こういうときはなぜか全く寒さを感じない
そして、もっともっと独断を付け加えるならば―
・北国は(というより地方都市は)、人が少ない。そして誰もが氷と雪の張った道をどう歩くかを心得ていて、自分の行きたい方向に無駄なく着実に進んでいく。だから互いに邪魔をしない(邪魔な歩き方をしようものなら、うっかりすると相手は雪に片足を突っ込んだり、滑って転びかねません!)一方都会では夏も冬も人が多く、道に迷う人もいれば道を探す人もいて、真っすぐ歩く人もそうでない人も、押し合いへしあいする人もいる。前を見ていない人も、足元さえ見ていない人も。せめて寒い風が吹く季節くらい足早に真っすぐ行きたい方向へ行きたくても、そうはさせない
だから寒いのでしょうか?
別に温かいわけは全くないのですが、雪が降るとあたたかく感じるとか、北国には骨まで寒さが沁みるような木枯らしは吹かないとか、はたまた北国の家の中は常にあたたかいとか、いろいろ言ってみてもどうも説得力はない。ないけれども、説明がつかなくても、「北国の冬はあたたかい」気がするのは本当です。
正しいか、正しくないかは別として、またすべて主観的な体験によるものという前置きをした上で、「あたたかい冬」とは何なのかといえば―
・北国の雪はさらさらの粉雪で、手のひらに載せても温度を感じない羽根のようなもの(本当は氷のように冷たいはずですが)なので、雨や霙のような直接的な冷たさがない。むしろフワフワと周りを舞い、軽やかに積もっていく雪が、張り詰めた冷気を緩和するクッションのような、遮断するカーテンのような存在になる
・空気が澄んでいるせいか、足元だけとか、手先が冷たいといったことがなく、身体に触れる空気はどこも同じ冷たさなので、ひとたび身体がその気温に慣れてしまえば「底冷えする」とか「背筋が震える」という感じはない
・雪が降り、積もると、そして大雪になればなるほど明るくなる。昼の雪はどこを見てもすべて雪雲のような灰白色でほの暗く、夜半の雪は視界はおそろしく悪いのに周囲はほの明るいという微妙な感じ、そして夕方の雪が相対的に一番明るく、日暮れと重なるせいか、空は薄明るいヴァイオレット色か澄んだオレンジ色になる。その明るさに気を取られ、こういうときはなぜか全く寒さを感じない
そして、もっともっと独断を付け加えるならば―
・北国は(というより地方都市は)、人が少ない。そして誰もが氷と雪の張った道をどう歩くかを心得ていて、自分の行きたい方向に無駄なく着実に進んでいく。だから互いに邪魔をしない(邪魔な歩き方をしようものなら、うっかりすると相手は雪に片足を突っ込んだり、滑って転びかねません!)一方都会では夏も冬も人が多く、道に迷う人もいれば道を探す人もいて、真っすぐ歩く人もそうでない人も、押し合いへしあいする人もいる。前を見ていない人も、足元さえ見ていない人も。せめて寒い風が吹く季節くらい足早に真っすぐ行きたい方向へ行きたくても、そうはさせない
だから寒いのでしょうか?
2012-02-07
210 Square
We shoot pictures through rectangular frame with our camera. Naturally. We're so used to the idea that photograph should be square. I can imagine circle or triangle photos instead, but when I think of shooting such pictures I have to say I'd be very uneasy because of the "missing" four corners of the scenery otherwise having been fully captured in the normal camera.
It's not just photographs. Your smartphone is square, your TV is square, your documents are square, movie screen, magazine, ID card, bill... it seems everything that carries visual information, or at least has some kind of information, should be square. Curiously and on the contrary, things related to auditory sense are round, like record disk, speaker, microphone, earpiece and headphone.
I wonder if our natural vision through our eyes are truly square. But as a photograph I like to shoot square things in square frame so that their horizontal and vertical lines and right-angled shape would be even emphasized maybe because it gives perspective.
2012-02-05
209 Tyler Brûlé
from FT Weekend Saturday January 21 2012
Monocleの編集長、コラムニストであるTyler Brûlé氏がWeekend FTにこんな話を書いていました。自分のBlogで著名コラムニストの記事をそのまま書いてしまうのはナンセンスの極みと承知の上ですが、あまりにも面白く的を得ていたので。信じられないスピードで紙媒体が消えていく世界は誰もが気づいているところですが、それをユーモアと皮肉をこめて描写しています。
-----
ドイツの週刊誌"Der Spiegel”の記者がロサンゼルスのカフェで新聞を読んでいたのは自分ひとりだけだったと気づいてどんなに驚いたか、と話してくれた時は、彼女は大げさに言っているのだと思った。「何だか火星人みたいな気分だった。私は新聞を読んでいて、周りは誰もが自分のiPhoneに見入ってスクリーンを睨んでいるの」と彼女は言っていた。
先週、ヴェニスビーチのAbbot Kinneyの辺りを散歩していてあるカフェに入った時まで、私はこの会話のことはほとんど忘れていた。大通りに面して開けた通路に足を踏み入れると、男も女もまるで講義を聴いているかのようなスタジアム形式の席につき、そして全員がMacBook Airをたたいていた。
男性は色褪せたTシャツの袖を少しめくり上げ(よく日焼けした二頭筋と妙なタトゥーが見える)、すり減ったオールデンブーツがちょっと見えるくらい裾を巻いた細いブラックデニムを履いている。女性も似たような服装で、ブーツの代わりにバレエシューズかスニーカーを履いている。
カフェに入り、私はカウンターに近寄ってコーヒーを注文した。巧みに整えたあごひげをたくわえたバリスタが巧みにミルク入りコーヒーをカップに注ぐのを待つ間、私は店内を見渡した。1人、2人、3人、4人…6、7、…全部で12人が開いたチタニウム製のスクリーンを見つめ、その半数が近くのボーイング747の騒音でも消し去ってしまいそうな巨大なヘッドフォンをつけていた。誰もがひどく真剣な顔をしていた。カリフォルニアの海岸地帯だというのに、明るい笑顔は一切なかった。スクリーンから顔を上げるものはほとんどなく、一心不乱なタイピングとねじれた後れ毛くらいしか見えなかった。
彼らは何をしているのだろう?皆で脚本に取り掛かっているのだろうか。迫りくる面接に備えて履歴書に磨きをかけて(もしくは飾り立てて)いるのだろうか?SNSのプロファイルをいくつも更新しているのだろうか?彼らは仕事があるのだろうか?それに、部屋の反対側の隅にいる2人はいったいなぜ電話を口の前で水平に持ちかまえて、片や巨大なヘッドフォンを掴みながら、まるでレコーディングでもしているような姿で電話に向かって喋りかけているのだろう?これは、台北か香港かで収集されてきた虚飾が、今や南カリフォルニアを襲っているのだろうか?とんでもない!そうではないことを祈ろう。
コーヒーを掻き交ぜている間、Der Spiegelの記者との会話をふいに思い出し、私は彼女の言っていたことが正しいのか確かめようとあたりを見回した。上に下に、左に右と、私は部屋の中と外を確認した。視界に入った唯一の紙は、カウンターの上のガラス壜にくしゃっと入れられたドル紙幣のひとかたまりだけだった。LA Timesもなければ、FTもなく、雑誌も、PowerPointのプリントアウトもなく、ただ一定の角度に曲がったチタニウムと、この工業的空間を彩るアップルのロゴのバックライトのみ。興味深いことに、この空間で質感を保っていたのはカフェのインテリアに使われた金細工とリサイクル木材、それと妙に不規則にカットしたヘアスタイルくらいだろう。それ以外のものはすべてが乾いていて堅く、鋭利で、完璧で、退屈だった。
私は外に腰かけてこの光景を分析し、そして革新的な行動を取った。私はFTの金曜版を取り出し膝の上に広げてみたのだ―ヘッドフォンを付けずに座っていた女の子が、跳びあがらんばかりに驚いてこちらを見上げた。続けて私は新聞紙を手に取り、やにわに折りたたみ、また折りたたんでCompany & Marketの一面を4分の1にして開いた。これにはさらに多くのチタニウムたちがアップロード/サーフィン/チャットからふと顔を上げ、この騒音はいったい何で、それはやむ気配があるのか知ろうとして周りを見回していた。私はDer Spiegelの記者がなぜ火星人のような気分になったのかよく分かった。彼女が新聞や雑誌を読みふけり、どんな類のメディアが好きなのかをあからさまにしている横で、カフェの他の客たちはスクリーンの裏に隠れ、独りで閉じこもって何をしているのかさっぱり分からせず、キーボードをカタカタたたく指先の音には動じないくせに、その前で新聞を広げる音にはとたんに動揺するのである。
二杯目のコーヒーを手に外に出て歩いてみると、消えているのは紙だけではなかった。iPadやともかく何か読むためのマシンさえも見当たらなかった。これが良いことなのか悪いことなのかじっくり考えようと思い私は本屋を探した。唯一見つかったのはスピリチュアル系の本屋だったが、私の期待には到底応えられなかった。雑誌のスタンドも、中古本の店もチェーン店だろうが個人経営だろうが、どこにもなかった。地元の住民にはひどい話だ。
1時間かそこらして、私はロサンゼルス国際空港に到着し、この状況を改善すべく努力が行われているのを見て嬉しくなった。ルフトハンザの陽気な女性が私に希望を捨てるべきではないことを示してくれた。「デザインにありったけお金をかけたとしても、警備員は変わらないし、入国手続きだって同じなんですよ」ゲートに向かって歩きながら彼女は快活に言った。私は同意のしるしに唸った。
ボーイング747へのタラップで私は腕一杯に新聞をかかえたアテンダントに温かく迎えられた。「申し訳ありません、本日のフライトでは機内でインターネットをご利用できないのですが、FAZ、Handelsblatt、FTもしくはIHTはいかがでしょうか?」と彼女は尋ねた。機内で周りの乗客たちはみなお気に入りの新聞を広げ、世界はいかにも正常に回っていた。
"Screened out and isolated" by Tyler Brûlé on FTWeekend
-------
ここまで極端な光景を目にすればたしかに自分が火星人だと(それも地球人より技術の劣る火星人だと)思うかもしれません。Brûlé 氏は紙媒体やラジオなど「旧来の」メディアを重視することで有名ですが、氏の姿勢の是非は別として、ジェット機の進化よりも急激なスピードで電子機器が日常を変えていく、そのある種の異常さには注意しておくべきだと思います。何となれば我々は、いつか火星に行けるようになるより早く、火星人とメールしているのかもしれません。
Subscribe to:
Posts (Atom)