先日はスウェードのBIRKENSTOCKを、別の日は英国製ウールのニットキャップを買ってきました。あまり頻繁に買い物をするほうではありませんが、冬に備えてどうしても暖かいものが欲しくなるときがあります。
衣服や帽子や鞄や靴を買うときのルールはいたって単純です。
「限りなく絶対に、妥協しないこと」
「かけられるだけ時間をかけて選んで良いこと」
妥協しないとは、欲しいものをどこまでも貪欲に追い求めるという意味ではなく、「ほんの少しでも違和感や疑問があれば、絶対に買わないこと」です。買い物のルールはこれに尽きるといっても過言ではありませんが、実践は意外と難しいのです。妥協したからとて間違いではありませんが、成功はあまりありません。
そして妥協せずに納得できる物を探せば、自ずと時間はかかります。重要なことは「時間をかけなければならない」のではなく、「必要なら時間をかけてもよい」というルールです(ほんの数分で決められる買い物というのも時にあるからです)。一瞬で妥協のない決定ができればそれもよし、持ち時間をすべて使って探し、考え、答えを選ぶ(どれを買うかではなく、しばしば、何も買わないという選択になります)、それもよし。
面倒といえば面倒なルールですが、しかし生活には妥協しなければならないことや、時間をかけたくてもかけられないことが多い中、服選びだの靴選びに時間を費やしてじっくりと自分の好みを追求できるのは稀有な機会です。結局、食べ物や家とは違い、ある服や鞄をすぐに買わなかったからといって本当に困ることはあまりないのですから、そのくらいはちょっとしたこだわりを通したいものです。
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