2010-04-06

42 Shirts

最近シャツを立て続けに買いました。買ってきて、並べてみて、眺めていたら、フィッツジェラルドの「グレート・ギャツビー」を思い出しました。

デイジーがギャツビーと再会した日、その膨大なシャツのコレクションに見とれて、なぜか泣き出すシーンです。泣く理由が「こんなきれいなシャツはみたことないから」というような訳だったのですが、何故それで泣きたくなるのか、実はさっぱり分かりませんでした。

別に分からなくても好きなシーンだったのですが、改めて原文を見てみたら

"They’re such beautiful shirts,” she sobbed, her voice muffled in the thick folds. “It makes me sad because I’ve never seen such—such beautiful shirts before.”

とありました。どういうわけだったのか、やっと分かりました(たぶん)。
シャツがきれいだから悲しいのではなく、こんなきれいなシャツに囲まれて生きてきた(と彼女は思っているのですが)ギャツビーと一緒に人生を過ごせなかったことを悔やみ、悲しくなった、のだと。

どうでしょうか?
彼女はもちろん贅沢志向の人間なので、贅沢な人生に憧れてこういう発想をする、という解釈もあるのですが、むしろ、上質なもの、上等なものが、手の届かないようなその価値を歴然と、容赦なく示していることに、繊細な彼女は衝撃を感じたのかもしれません。

以上、にせもの文学論。

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