2011-05-06

132 On the Spot

連休の間、ダンスのチームメイト達と舞台に立っていました。多少のアクシデントはありましたが、パフォーマンスは成功でした。幸いなことに”本番に強い”気質を持っているのですが、本番に強いというのは自分の力というより観客の力だと思っています。

リハーサルはこんな感じです。観客はなし。舞台監督と音響や照明などスタッフ全員が職業的な目できびしく舞台を見ていて、というより見張っていて、進行は秒単位で測られ、緊張感が支配する場面です。出荷前の最終ラインで品質点検を受けている製品になったような気分です。(これが本番を左右する重要なプロセスなのは言うまでもありませんが。)

本番はこれが一変します。向こう側には観客。観るために来た人達が「一体何が飛び出すやら」と見守っている空気は、パフォーマンス側に瞬時に伝わります。その空気に応えて観客を(もっと)驚かせ、喜ばせ、楽しませたいという思いがパフォーマーの予期せぬ力を呼び起こします。このとき舞台上で受けとめるのはただ観客の視線のみ。拍手や歓声はずっと後になって気づくものです。

観客の力に支えられ舞台に立つとき、別の人格を授かるような気持ちがします。それは舞台が終わっても残ります。ちょうど俳優がさまざまな役柄を経験していくように、壁が開けて新しい空間を見つけるように、実に気分の良いものです。

観に来て下さった皆様、応援頂いた皆様、ありがとうございました。

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