学生のときに「色彩検定(2級)」という資格を取りました。仮にレジュメに書けば読んだ相手が不思議そうな顔をするような、今の仕事にあまりにも関係のない話ですが、実に魅力的で楽しく、興味の尽きない修行でした。毎年のように1級をマスターしたくなるのにそうしないのは、今さら役に立たないことを覚えるより仕事に必要な勉強をしなければ、というもっともな分別です(が、仕事に必要な知識こそ本なんかで勉強するものではないというのもまた真実)。
「人の視野は明るいところでは赤色が鮮やかに見え、暗いところでは青色が鮮やかに見える」、これをプルキニエ現象といいます。「2級」課程で得られる知識の中でなぜか最も印象に残りました。
晴れた日の夕方、陽が沈んで暗くなり始める瞬間、青々とした暗いような明るいようなまさに「鮮やかな青」の空の色を見るたびこれを思い出します(どうもその他のことは全て忘れたようです)。いつもこの貴重なロイヤルブルーを写真に収めたくなります。でも、人間が「鮮やかに見える(ように思える相対的な)」色を、写真という機械が再現するなんてはたして可能なんでしょうか?
かように実践は難しいのですが、試験問題ときたらこんなに楽しそうなのです。
http://www.aft.or.jp/what/what_10.htm
左目の手術を受けてからもうすぐ1年、近々経過観察と右目の検査も行うことになっています。夕闇の青に感嘆し、色彩の勉強を続けられるように、メンテナンスは欠かせません。
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