2010-09-26

85 English

”使える英語”とはよくききますが、では、”使う英語”とは何?

紛らわしい表現やひっかけ問題にひっかからないようにする技術は”使える”かもしれません。が、実際のところ、英語を”使う”場面で、わざわざ紛らわしい話やひっかけをしようとする相手に出会うことはほとんどありません。当然でしょう、一刻も早く正確に用件を伝えたいのですから。もし意図的にひっかけようとしている場合、それに対するのは英語力の問題でなく、交渉事についての洞察力です。もしうっかり紛らわしいことを言ったのなら、過ちはうっかり側にあります。

まあ、そうも言ってられない状況に備えての演習なのかもしれませんが。

でも、「うっかり間違えそうなひっかけを含んだ4択の中から、この話者の意図を選べ」なんて場面は現実にはまずありません。写真を見て「丘陵だか山頂だかはっきりしないが、どっちかというと丘陵だからそれが正解」などという解釈をすることもありません。

TOEICの解き方なるものにも、やや違和感を覚えます。

ListeningもReadingも、「鉄則:先に問題を読んでから聴く/読む。無駄なところは読まない」などとあるのですが、やっかいなことに、その通りに解こうとすると逆に時間を取られるのです。どのみち時間は限られており、問題を前に読もうが後に読もうがあまり変わりはなく、むしろ最初から最後まで全体を通して話題を理解してから、落ち着いて問題を読む方が良いようです。

「どう来るか?」「どう質問されるか?」を気にしていては意識が散るだけ。おそろしく時間に追われるテストであるのは事実ですから、重要なのは集中力のみ。

古武術の本に「敵が右から来るか左から来るかを考えるのではなく、どこから来ても対応できるように、冷静に、自分自身にとって理想的なポジションとスタンスを維持するべし」というような言葉がありました。英語のテストだって同じです。

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