White Birch has a coded message; "Meekness", that is, Patience.
ある人にある質問をしたところ、その答えはいとも簡潔に"Be Patient"でした。訳すまでもないというより、むしろ、うまく言い当てる訳語がありませんでした。
Patienceは日本語で「我慢、忍耐、辛抱、堅忍、頑張り」などと辞書にあります。随分と沢山の似たような言葉があるものです。それなのにどの言葉も当てはまらないのです。
その会話でのPatienceは、苦痛に耐えじっと堪えるという意味ではありませんでした。その人が意図していたのは「寛容、待つこと、気長さ」でした。いや、そもそもPatienceに当てられた日本語が間違っているのではないかとふと思ったものです。
耐える、我慢するとは何かの感情や意思を打ち消すことを指すように思います。しかしPatientの本来の意味は、打ち消すことにあるのではなくその先の何かを予期し、すぐには手に入らなくても寛容に待ち受ける、という姿勢を指すのではないかということです。幼い子供が何か欲しがり、大人はそれを与えたくないとき、日本語は「がまんしなさい」で通じるのでしょう。しかし英語で"Patience"と言ったなら、それは今は手に入らないが待ってみなさい、という意味になるのではないでしょうか?諦めさせたいのなら"Give up"と言えばよいのですから。
がまんする方には類語が沢山ありますが、嬉しい方にはあまりないのが日本語の不思議なところです。たとえば「幸福」は?同じ意味の日本語はあまり思い付きません。でも英語のhappinessにはbliss, felicity, well-being, euphoria, eudaimoniaと大勢の類語があります(あまり日常的でない単語もありますが)。
ですが、この比較言語分析が何を意味するかは本題ではありません。
"Be Patient"には、今すぐ何とかなるものではない状況を受け入れることへの否定的な感情を強いる意味も、当然含まれるでしょう。ただ、「忍耐、辛抱」といういかにも受身で抑圧的な言葉はまるで合わないように思えたのです。そこにはもっと軽く、単純で、前向きな意志の力が感じられたのです。
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